先日、Windowsの起動中に必ず固り、Windowsの再インストール中にも必ず固って身動きが取れなくなる事態になりました。
保障期間内だったので、センドバック修理(※1)して貰へることになったのですが、ハードディスクのデータは全て消えるとのこと。そこで困ったのが、「どうやって今のデータをバックアップするか」。
幸ひにも、豫備のハードディスクは有り、多少DOSコマンドの知識も有ったので、起動ディスクで起動してCOPYコマンドを使へば、取敢へずバックアップできます。しかしこの方法には次の様な問題点が有ります。
そこで某所のコンピュータを使ひ、インターネット検索で見つけたのが以下のソフト群です。
DOSLFNはMS-DOSでLFNを扱へる様にしてくれるドライヴァの一種です。
使ひ方は、ダウンロードしてきた書庫を展開し、DOSの起動後に展開ディレクトリの中のDOSLFN.COMを実行するだけ。
うちの環境(※2)では、DIRコマンドを打ったところ、「MS-DOS プロンプト」でDIRを打ったような感じで、きっちりLFNが表示されました。(環境によっては、同梱の「L.EXE」でLFNを確認する必要が有るかも知れません。)
作者はドイツの方の様ですが、英語の説明文も有るので何とかなりました。
K - Launcher (KL) は多機能ファイラです。複数ディレクトリのファイル一覧、属性による色分け、内臓ビューワによるテキスト表示など、充分な機能を持ってゐます。
例へば、2つのディレクトリを同時に表示して、片方からもう片方へフォルダを複写することも簡単にできます。私はやってゐませんが、「klcust.exe」を使って「カスタマイズ」を行ふと、マウスも使へる様になるさうです(但し、更にマウスドライヴァが必要)。
最初に開くディレクトリとして引数を指定できます。引数無しで起動すると、前回開いてゐたディレクトリが表示されるのも便利です。
F1で表示される簡単なヘルプで、各機能のショートカットキーを覚えれば、ディレクトリの移動などを簡単に行へる様になります。
LFNのエントリやヴォリュームラベル等、OSからは普通見えないものも表示できます。それ故使ひ方を誤ると危険です。
更に、何もしなくてもLFNのエントリは一応表示できますが、前述の「DOSLFN」と組合せると、LFNを保持したままファイルを複写できる様になります。普通はこれで事足りると思ひます。
ちなみにWindowsのDOSプロンプトでも使へます。
YUPDATEはDOS内部コマンドのCOPYや、外部コマンドのXCOPYよりも強力なコピー機能を提供してくれます。97年更新のソフトですが、Windows ME の起動ディスクでも使へます。
餘りにも多機能な為、オプション(スイッチ)の数が膨大になってゐますが、説明文を睨みながら「必要な機能を見つけて、必要なオプションを指定する」ことは難しくありません。
フォルダの同期等の機能も有りますが、何と言っても、「DOSLFNの力を借りなくても、LFNを失はずに複写できる」のがポイントです。
普通は前述の「DOSLFN + KL」で充分なのですが、私の場合「ディレクトリが深すぎて複写できない」(※3)事態が発生し、駄目元でこのYUPDATEを試したところ、試行錯誤の末成功しました。どうやらYUPDATEはパスが長くても正常に複写できる様です。
うちの環境では、DOSLFNを有効にしたまま複写すると速度が異常に遅かったので、DOSLFNをアンロードしてから「-X : LFN を取り扱う」オプションで複写したところ、上手く行きました。また複写がある程度進むと、必ずメモリのエラー(確か「メモリ アロケーション エラー」)になってしまひましたが、「-EN : EMS メモリを使用しない」オプションを使用すると不思議と上手く行きました。(この辺良く解ってゐない)
使用法としては、「DOSLFN + KL」でバックアップするフォルダ以外を消し去ってから、DOSLFNをアンロードし、親フォルダごとYUPDATEでバックアップする、といふ手順です。
WindowsのDOSプロンプトでも動く様です。
その後、マザーボードとヴィデオカードをそれぞれ2度交換してもらひ、程無くして保障期間が切れたのですが、今は安定してゐる様です。